[骨の妙味 35]

今回はノドについてを。
声が出にくくてかすれた声になってしまったり、咳払いをしてもノドの奥の引っかかりが取れなかったり、カラオケで「昔はもっと高い声が出たんだけどね」って言い訳したりしてる人へ。

ひとつはノドのストレッチです。
首をうしろに反らしてノドを伸ばすのではなく、口を大きく開けてノドボトケのまわりを広げるようにストレッチをします。
ノドボトケまわりがあまりにも縮んでいると、オエッてなるかもしれませんが、そんな場合は少しずつゆっくりと伸ばしてください。
伸びるにしたがって、かすれた声やガラガラ声がだんだんと澄んだ声になってくると思います。
これ、将来ノドの病気にならないためにも役立つのではないでしょうか。

そしてもうひとつ。外側から胸骨とノドの境目を掃除するんですが、ここにたまったヌルヌルを拭き取るように散らしてやります。

左右の鎖骨と胸骨の上端とノドのくぼんだ部分を触り、指で拭き掃除をするようにヌルヌルを少し強く押します。
そして押しつつ指をずらします。ずらす方向は上下左右どちらでもかまいません。
だんだんとヌルヌルが少なくなって指が骨を感じるようになってきたら、胸骨上端からさらに指を奥に突っ込み、胸骨の裏側を触るようにしてさらに掃除を続けてみます。
これもいきなり強く指を突っ込むとオエッてなることがあって危険ですので、絶対に無理な突っ込みかたはしないでください。

これまでの経験で扁桃腺に問題があったり、風邪をひくと咳がおさまらない人の場合、多くが胸骨上端部分か、胸骨と鎖骨のつながり目にヌルヌルがたまっています。
このヌルヌルは薬を飲んでも消えないでしょうし、自分で掃除すればお金は必要ありませんので、ぜひ試してみてください。

おすすめはノドボトケまわりのストレッチでして、カラオケへ行く前に何度か伸ばしておくとX-JAPANの紅(くれない)とかエンドレスレインがカッコよく歌えちゃうかもしれません。

あと、ノドにも影響する首の横側の張りですが、鎖骨まわりのヌルヌルを散らせば多少はゆるみますが、それだけでは不充分でして、胸筋が縮こまっているか、指・腕の疲れが首の張りにつながっています。
アロママッサージや足うらマッサージなどで指を使いすぎますと、場合によってはノドが閉まって呼吸ができなくなることもあります。
まぁそうなってくるとイライラしやすくなるんですが、もし指の疲れが首の張りを生んでいると感じたら、胸筋を伸ばすか、あるいは背骨の胸骨1番~4番と肋骨のつながり目をゆるめてあげることが必要ですが、これは言葉で説明するのが難しいため整体教室で。

咳払いしてもノドの奥の引っかかりが取れなかったりタンが切れないのも、頸椎7番・胸椎1番が詰まっていると思います。
肩甲骨をゆるめることで詰まりは取れますが、ノドのストレッチとヌルヌル拭き掃除を試してみると、どれだけかは効果が期待できます。
けど、くれぐれも無理なやり方は控えてください。
一竹庵。