[骨の妙味 38]

フチ・ヘリの続きです。
仙骨のフチは当然ながら、お尻の横側からしか触れません。
ではどこで触るかなんですが、手は使わずにカカトをフル活用します。
相手をうつ伏せで寝せ、ゆるめる仙骨側のヒザを曲げて外側に倒し…………無理だ、言葉だけでは説明できない。
5級クラスで習うお尻の筋肉のゆるめ方がそれなんですが、相手の仙骨を横側から蹴り出すような感じでカカトをゆっくり押しつけます。けっして蹴ってはいけません。ゆっくりジワーッと押しつけるんです。

それで押しつけたまま少しずつ移動させるんですが、カカトで押さえるのがむつかしければ手でゲンコツをつくり、仙骨のフチに押しあてても大丈夫です。このとき指で直接触ることはやめてください。疲れすぎますので。

仙骨のフチにたまったグニュグニュが散ると、歩くのが楽になったり腰の動きがスムーズになります。
普段から動きが悪い人には試してあげるといいでしょう。
また、仙骨のフチを押すことで仙骨と腸骨をつなぐ仙腸関節がゆるめば、仙腸関節に原因がある腰痛は楽チンになるかもしれません。

腸骨のフチについてまだまだ実践で確認するべきことが多く、しっかりと把握してないので飛ばします。
胸骨上端のフチも[骨の妙味 35]で取り上げましたので飛ばします。
なので次は頭蓋骨に開いた二つの丸い穴、眼窩(がんか)です。
目のまわりを指で押さえると眼窩のフチに触れることができます。
このフチを人差し指で押さえるんですが、それぞれの箇所でフチの真上から垂直に押さえるようにします。
あっ、これは自分でやってください。
目の疲れが激しい場合、指を軽く押し込まないとフチの真上に届かないこともありますが、無理やり眼球を押し退けるのは危険ですので、そんな場合はフチの手前からでも大丈夫です。
痛みがあればゆっくりじっくりと押さえます。指先と穴のフチの間に何も無くなったように感じるまで。
そうやって穴の全体360度を拭き掃除しますと、まぁはっきりくっきり世の中が明るく見えるようになると思います。

360度のなかでも特に眼球の真上(おでこ方向)には凹んだ溝があります。
仕事中など目が疲れたら、応急措置としてその溝を親指で押し上げるように刺激してあげてください。ある程度の疲れが抜けるはずですので。

眼窩全体の掃除ができますと目が軽く&明るくなって気持ちいいはずで、それは便秘で苦しんでる人が超スッキリ&腸スッキリした快感のような気持ちよさとでも申しましょうか。
ただし、目は身体の中でも特にデリケートな部分ですので、絶対に強い力で無理やり押さえたりしないでください。

頭蓋骨に開いたもうひとつの穴、ほおぼねの穴はフチを垂直に押すことができませんけども、やはり目の疲れや上の歯の痛み、偏頭痛などに効果があるでしょうし、自分で簡単に、しかも瞬間的にゆるめることができるため、知っておくといいでしょう。
下の歯についてはアゴのフチとフチの裏側を親指で押しつつ掃除をすると血行がよくなり、治した歯に不必要な痛みが出ないかもしれません。

自分ではやりにくいし人にやってもらった方が圧倒的に気持ちいいのが後頭骨のヘリです。[骨の妙味 37]では下フチと表現しましたが、フチと言うよりヘリです。オスプレイではありません。
オスプレイは配備されてもエンジンを外せば問題ない。
「オスプレイ
エンジン外してディスプレイ」

頭の5番を中心にした後頭骨のオスプレイは、違った、ヘリはけっこう万能的とも言えますが、ちょっとテクニックが必要なので言葉だけでは伝えにくいのと、効果はあらゆることに及ぶため書き出すのも大変なので、また他の機会にでも。
今後の5級コースでは後頭骨のヘリのゆるめ方をしっかりと身につけていただく予定です。