「我が家に銅鐸がやって来た」

銅鐸が欲しい欲しいと想い続けていたら、本当に銅鐸がやって来ました。
しかもお土産レベルの小さな物ではなく、加茂岩倉遺跡から出土した35号銅鐸の完全複製品です。
通常は博物館などでレプリカとして展示されるほど精巧な作りなので、もう嬉しすぎて夜しか眠れません。(だったら問題ないじゃねーか!)

この銅鐸、弥生時代当時の製法をすべてそのまま再現しての本格的な製品で、全高46.5㎝、最大幅25.0㎝、重量8.8㎏。
(※実物より重くなってしまったのは厚みの問題です。弥生時代の銅鐸は2ミリほどの厚さで、ベテランの職人でも真似できない技術とのこと)
名前も付けました。
命名「瑞鳳(ずいほう)」。

銅鐸って青錆び色のイメージがありますが、最初からあの色をしてるわけではないんです。できたてはこんな感じでして、弥生時代の人々にとってはさぞかし輝いて見えたことでしょう。

滋賀県の銅鐸博物館や出雲の歴史博物館で売っているお土産銅鐸だって、ある程度本格的なもになると、背丈が加茂岩倉35号の半分ぐらい………ということは見た目の大きさは4分の1ほどしかなくても4万~6万円ほどするため、そのサイズの銅鐸はあきらめていました。
背丈が35号の3分の1ぐらいだと見た目の大きさは9分の1とか10分の1程度で、そのサイズなら1万円前後。
まぁそれなら買えそうなので、そのサイズで満足しようかなって思っていたところだったんです。
ですから嬉しいのなんのって、朝晩の散歩が楽しみで仕方ありません。(銅鐸にリードつないで散歩すんのかいっ!)
銅鐸って弥生時代の本物だと10㎝あたり100万円なので、このサイズだと税込みで500万円。そんなの心配で散歩もできやしない。レプリカでよかった。

この35号銅鐸はA面にシカや四足獣(イノシシか?)が、B面にはトンボが描かれているんですが、加茂岩倉遺跡から出土した39個の中でもこれだけ豊富に動物が描かれたものは他になく、芸術性からしても優れた作品として注目されている銅鐸です。
滋賀県野洲市の銅鐸博物館には大岩山から出土した24個のうちのいくつかが展示されており、大きさは加茂岩倉銅鐸をはるかに上回りますが、時代が加茂岩倉より新しいため動物などは描かれてないんです。
わずかひとつだけ2号銅鐸の裾に小さな鳥が描かれていますが、その銅鐸は東京国立博物館827号銅鐸として都会暮らしをしているため、故郷の滋賀県にはもう帰らないんだとか。

加茂岩倉35号銅鐸には鈕(ちゅう………頭の部分)の中央に、謎の「×」印が刻まれています。
他にも1号・5号・11号・13号など39個中の14個に「×」印の刻線が確認されていますが、この「×」印が謎でして、加茂岩倉遺跡から直線で3㎞ほどにある荒神谷遺跡で見つかった358本の銅剣にも、344本に「×」印が刻まれているんです。
専門家からしてナゼこのような「×」印が銅剣や銅鐸に刻まれたのかは、今でも謎のままです。
この「×」印の謎を解くことができれば、今のピースの又吉さん並みに考古学の世界では注目されることでしょう。

色がくすんでしまってるため、明日の朝一番に銅磨きを買ってきて磨いてみます。
写真は順にA面・B面・抱っこ。

2015/ 7/22 23:102015/ 7/22 23:073