「ニュートリノを捕まえろ! part1」

太陽内部で水素の原子核(=それは陽子)が起こす核融合によって発生するニュートリノを太陽ニュートリノと呼びます。
地球には太陽ニュートリノが1c㎡あたり(1㎝四方なので角砂糖の1面と同じぐらいの面積)、毎秒660億個も飛んできてそのまま通過していると考えられています。
もちろん夜でも太陽ニュートリノは地面の反対側から飛んできて、地球の最大幅さえ0.043秒程度で突き抜けて、ついでに寝てる人の身体も下から難なく通過して宇宙へ飛び去ります。
なので、身体全体で考えると太陽に対しての姿勢にもよりますが、毎秒毎秒150兆~300兆個ぐらいのニュートリノが人を通過していることになります。
ちなみにニュートリノは食べられません。

口を開けて待っていても30億分の1秒ぐらいで喉を通過しますし、食べることができたとしてもニュートリノは素粒子ですので、身体の栄養にはならないんです。
複数の素粒子が陽子や中性子になり、それらが電子とくっついて原子になり、原子が組み合わさって分子になり、分子同士がくっついて高分子とかになれば栄養素になるでしょうけど、ニュートリノだけでは肉体的な栄養にはなりません。

けど人が生きる上ではニュートリノが身体を通過することが必要かもしれず、それもスピリチュアルサイエンスのテーマなので詳しく調べたいんですが、残念ながら人類は今まで誰一人としてニュートリノが身体を通過しない状況で生きたことがないので、確認しようがないんです。

さて、食べようとしても食べられないニュートリノですが、もし捕まえることができてそれをエネルギーに変換できれば、原子力発電も火力発電も(現在の)太陽光発電も風力発電も必要なくなることでしょう。ニュートリノを捕まえてエネルギー変換ができれば、の話ですけども。

ではニュートリノを捕まえる方法はあるのでしょうか?
はい、あるにはあります。
ただし、それにはとびっきり分厚い鉛の板が必要になります。
薄っぺらいとニュートリノは簡単に突き抜けてしまいまして、ですからニュートリノを捕獲するために必要な鉛の厚さは計算によれば4光年。
意味わからん!
光が4年かかって進む距離と同じ分厚さの鉛の板ってことかっ!

光は1秒間に約30万㎞進みます。
なので1年間では9兆4600億㎞進みまして、すると4光年とは約38兆㎞です。
地球から月までの平均距離が38万4400㎞ですが、半端は無視して38万㎞と考えますと、38兆㎞はその1億倍です。
地球と太陽の距離で計算しても25万倍以上でして、シリウス(地球から8.6光年)の半分ぐらいまでの距離です。
で、誰がそんな分厚い鉛の板を作るんですかってこと。材料だって地球上の鉛だけじゃ足りないでしょ。
だったらニュートリノを捕まえてエネルギーに変換するなんて不可能なのかといえば、今のところは不可能ですが、将来的には可能になるかもしれません。

超新星爆発由来のニュートリノ検出に世界で初めて成功した小柴昌俊教授によりますと、
「ニュートリノの静止質量がゼロでなければ、極低温で超伝導金属によってニュートリノが全反射する可能性が生じた。するとパラボラアンテナでニュートリノを受信することも可能で…………」
なのだそうです。

温度とは分子の動きの激しさでして、高い温度は限度がないといっても過言ではありません。
岐阜県土岐市の「核融合科学研究所」では、核融合実験において電子温度が2億度超えに成功しています。
けどその温度、温度計で測ったんじゃないですからね。電子の動きから算出したんです。
核融合はミニ太陽を作ることが目的です。
ですが地上での実験では太陽内部の超高圧が得られないため、超高温が必要になってくるわけなんです。

part2へ続く。
by μ(ミュー)ニュートリノ41

※ニュートリノについては「遷都高天原」でたくさん楽しい話を書きました。
ぜひお読みください。

2015/ 8/ 1  0:31

2015/ 8/ 1 0:31