[骨の妙味 44]

特に悪いところもなく元気そうに学校や会社へ行っているのに、身体を触ると頭でも背骨でも骨盤でも「痛い痛い痛い」と痛がる学生や若い社会人が増えています。
実際に何かの病気ではないんですが、とにかくどこであっても軽く触れただけで痛がって、そのくせ勉強も仕事も頑張っちゃうので、家族からすれば心配でしょう。
「あーんた、どこか悪いかもしれんのだで、病院へ行って検査してもらいなさい」
「大丈夫だって」
「そんなこと言って、病気になっても知らんでね」
「わかったわかった。そのうち行くわ」
まぁ、お母さんに病院へ行けって言われても、本人は日常生活に支障があるわけではないので行くわけないわなぁ、病院なんて。

たしかに病気ではないんでしょうけども、そんな人は背骨のどこを触っても痛がります。
呼吸器が悪いわけでもないのに胸椎3番4番を痛がり、肝臓や腎臓にも問題はなさそうなのに胸椎9番10番に激痛が走る。骨盤も腸骨のフチをめちゃくちゃ痛がり、頸椎2番なんて悲鳴をあげる。
さーてどうしましょう。
頭です。
原因が頭の1番なのか2番なのかは診てみないとわかりませんが、たいていは大脳の緊張をちゃんとゆるめれば痛みは消えます。

ここ数年でもっともヒドい症状だったのは40歳前後の男性で、頭をゆるめようにも頭蓋骨を触れないんです。痛すぎて。
けど、放っておくと爆発しそうなほど大脳が緊張し、まともに動くことさえ困難でした。これはマジでヤバい。
なにしろ、指が頭蓋骨に触る前から気配だけですでに痛がり、髪の毛にほんのわずかでも指が触れると激痛が襲う。
仕方ないので指が髪の毛に触れる直前1ミリの位置から始め、約1時間で髪の毛に触れつつ頭皮の手前0.1ミリまで進み、次の1時間で微かに指が頭皮に触れることに成功。その次の1時間で指を頭皮に軽く置くまでになりました。こちらの腕はツってましたけど。
それで、大脳の緊張をゆるめる方法を家族に教えておいたので、しばらく続ければ男性は社会復帰できるはずです。

そんな例は極端ですけども、とにかく最近は頭の中の緊張が原因の症状が多すぎます。男女を問わずみーんなそう。
特に女性の場合は子宮筋腫や卵巣嚢腫、大腸のポリープも多くの場合が婦人系や消化器系の問題ではなく頭に原因があります。
緊張状態は脳や心臓や肺に血液がたくさん送られますので、消化器系の胃や腸、婦人系の子宮や卵巣は血液不足になります。
短時間なら問題ないんですが、大脳が緊張しっぱなしだと眠りの質まで悪くなり、消化器系や婦人系の血液不足がずーっと続いてしまうため、それが病気の原因になっていくわけです。
そんな場合、頭を触ればすぐに判りますが、触らなくても髪の毛の質や脂っぽさ、頭蓋骨の張り具合からも判断できます。
不思議なことに大脳の緊張がゆるむと髪の毛がサラサラになり、本人も驚いてますし、こちらとしても何でだか判りません。

ここのところ[骨の妙味]は頭蓋骨のことばかりになっていますが、本当に危機感を感じていて、女性に限らず10代20代の若い人は学校や会社のストレスとパソコンなど目の疲れが相まって、ちょっと危険だと思います。
この問題は国家レベルの問題にまで発展するでしょうけど、政府は国民の健康を本気では願っていなさそうだし、製薬会社や医療機関が儲からなければそれに取り組むこともないでしょう。
だからこそお母さんが賢くなる必要があり、一家に一人プチ整体師がいれば家族の幸せが保てるし、なおかつ異常なまでに膨れ上がった国家の医療費も削減できます。
整体教室では今ままで以上に本気で大脳の緊張のゆるめ方をお伝えせねば、と強く感じています。