[骨の妙味 30]

世の中に病名がどれだけあるかは判りませんが、病気の原因になることは限られています。
☆頭の疲れ
☆ストレス
☆目の疲れ
☆腕の疲れ
☆食べ過ぎ飲み過ぎ
☆冷え
☆汗(が出せず)
☆偏り疲労

あらゆる病気の原因はたったこれだけから発生していることがほとんどでして、ここでは「頭の疲れ」と「ストレス」を分けましたが、それらは同じに考えることもできますし、「偏り疲労」の多くは「腕の疲れ」を伴いますので、まとめてしまえば病気の原因をさらに限定できてしまいます。

今回は腕の疲れについてですが、その中でも肩です。
肩関節をしっかりゆるめると、背中も腰もお尻も足の背面もゆるんでまいります。
そのために整体教室ではサイドブレーキのかけ方をお伝えしておりまして…………

車のサイドブレーキ(ハンドブレーキ)をかけるのと要領は同じですが、整体でのサイドブレーキはゆーっくーりかけます。
そーっとそーっとかけつつ、ガシッと引っ掛かる角度を見つけるのですが、それでは何のことか判りませんね。

床にうつ伏せて、手は軽くホールドアップ(動くな、手をあげろ)状態になってもらいます。
そこで肩関節が動かないようにしっかり押さえ、サイドブレーキを引くようにホールドアップした手を持ち上げるんですが、やっぱり言葉だけで説明するのは無理です。

それにこのサイドブレーキは少々技術と経験が必要でして、整体教室では5級クラスでも学んでいただいてますが、見ていると4級になってやっとコツをつかんでいるようです。
まぁ、骨をつかむので”コツをつかむ”と言うのかもしれませんけど、肩を押さえる角度、力の入れぐあい、そして持ち上げる腕の角度や捻りかた、上げる方向なんかは難しいかもしれませんね。

しかし、この技をマスターすることで、マッサージ的な行為など一切なしで背中・腰(ウエスト)・お尻・足の背面をゆるめることができてしまいます。
臓器の疲れによる背中の張りは残るでしょうけど、腕や肩の疲れがたまることで張ってしまったそれらは、スーッとゆるんで身体の厚みが平ぺったくなるのが判ります。

肩の押さえ方にしても要領を体得すれば、さらに肩甲(健康)骨の1番=万里の長城を手のひらでスライドさせて、首の張りまでゆるめることもできます。
万里の長城とは肩甲骨に付いた雨どいみたいな出っ張りですが、それをどうスライドさせるかはやっぱり説明が不可能なので省きます。

足の背面の凝りで、ヒザの裏側やお尻の筋肉をゆるめてもすぐにまた固くなってしまう場合など、肩のサイドブレーキはかなり有効だと思います。

また、肩関節がゆるむことで鎖骨側もある程度は柔らかくなるため、鎖骨や胸骨のどこがもっとも詰まっているかも見極めやすくなります。

2015年の整体教室は、2月から京都・米子・福山でスタート。
少人数制のため、定員は各教室12名までです。