愉快なCIAとNSA

「時空間日和」に登場するエリック・ハミルトンみたいな人物が現れた。
いや、「臨界点」で活躍したロバート・W・ストーンフェラー(通称ボブ)に近いかもしれない。
その人物とは元CIAのエドワード・スノーデン氏のことだ。

スノーデン氏の告発で世界中が大騒ぎしているみたいだけど、NSAが全世界の電話やファクシミリ、電子メール等をすべて盗聴していることぐらい、今どき幼稚園児でも知っているのに、マスコミは何を今さら驚いたフリをしているんだ、わざとらしい。

NSAは偵察衛星を54個(2007年当時)も操ってあらゆる情報を収集しているし、スーパーコンピューターの保有台数も世界一なので、地球上のどこから誰に電話やメールしたって、一旦はすべてNSAのスーパーコンピューターを通過することになっている。

けど、キーワード……それは“大統領暗殺”とか“テロリスト”とか“プルトニウム”のような怪しい単語……を使わなければスルーしてしまうので、一般の人は心配ない。

ここには「スノーデン氏」の名前が何度も出てくるので、スルーしないと思うけど。もっと書いてやろ。

どれかの本にも書いたけど、エシュロンはU.K.・USA連合(イギリス・アメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド)から全世界の電話等を盗聴しているし、日本の三沢基地(青森県)にもNSA支局があり、やはりそこでも盗聴がおこなわれている。
スノーデン氏はその三沢基地にもいたらしい。

「臨界点」でハープ計画についてを書いた際、日本にも拠点があるのだけど、まだその時は三沢基地の名前が出せなかった。
けど、ゆうべ報道ステーションでは三沢基地も盗聴の拠点になっていると言っていた。時代は変わった。

スノーデン氏が所属していたNSA(ナショナル・セキュリティ・エージェンシー=国家安全保障局)は年間の予算が3兆円を越えている。

今回スノーデン氏によって暴露された“オペレーション・プリズム”なるものは、予算が20億円程度らしく、そんなものはNSAにとって大したプロジェクトとは呼べない。
なのにマスコミは正義面してもっともらしいコメントを吐かなきゃいけないみたいで、ホントご苦労様です。って言うか、面倒くさいなぁ、あなたたちは。

それよりも、スノーデン氏の身が危険だ。
ウィキリークスのジュリアン・アサンジ氏のようにハメられないよう注意してほしい。

スノーデン氏はNSAにもCIA(セントラル・インテリジェンス・エージェンシー=中央情報局)にも勤務していたようで、「時空間日和」のエリック・ハミルトンの本物が現れたかと思った。

けど、NSAの悪事に嫌気がさして組織から抜けたのは「臨界点」で和也の命を救ったロバートと同じだ。
ロバートは元NSAという設定で、ガイジンなのに円空さんが大好きなのだ。
そうか、「時空間日和」でもクリスティーナと一緒に来日していた。

しかもクリスティーナはCIA長官(ティモシー・ミラー)の秘書を務めるが、実はロバートの部下なので、やっぱりスパイだった。
たしか上高地と琵琶湖を訪れていたはず。

久しぶりに「臨界点」と「時空間日和」を読み返してみよう。
けど昨日から読み始めた、ハーバード大学の理論物理学者リサ・ランドール著「ワープする宇宙……5次元空間の謎を解く……」(解説を含めると650ページもある!)が面白いので、どうしようか迷う。