白馬村にも春が訪れ、里の雪はすっかり消えてしまいました。
代掻き(しろかき)が始まった田んぼには残雪の白馬連峰が美しく映り、季節の移り変わりを感じてます。
冬は終わってしまいましたが、まばゆい春も村は魅力にあふれ、ますますハチとの散歩が楽しくなりました(写真 1)。
この時期には白馬岳の山肌に代掻きをする馬の姿が現れ、いつしか代掻き馬の“代(しろ)”が“白”へと転じ、それで“白馬(しろうま)”となり、やがて“白馬(はくば)”と呼ばれるようになったという有力な説があり、なので通ぶった人は白馬岳を“しろうま岳”と呼びますが、白馬村で超有名な山岳ガイドさんはその説を完全否定されてました。
最近はボクも“はくば岳”と呼ぶ方が好きなんですが、通ぶり人から「あれは“しろうま岳”って読むのが正しいんですよ」と訂正が入るのでどうしましょう。
それと、アパートの部屋の窓から真正面に白馬岳が見えるんですが、どこにも代掻きをする馬は見つかりません。何かに腰掛けて弁当を食べてる爺さんっぽい姿は見えますけど。あと、ウルトラセブンに出てたビラ星人みたいなのも。
お馬さんはどこにいるのだろう。
里では雪解けが進むとまず顔を出すのがフキノトウで、村内どこへ行ってもフキノトウだらけになります。フキノトウの隙間にはフクジュソウが黄色い花を咲かせ、一週間もすれば今度はスイセン村へと変貌をとげます。福井県の越前海岸みたいだ。
ハチの散歩道もスイセン通りになってました(写真 2)。
やっぱり今年もスイセンをニラと間違えて食べた人が救急搬送されたニュースが流れてました。ニラは買いましょう。
写真で左奥の方に桜の木があります。これが野平(のだいら)の一本桜で、けっこう有名なんです。
本格的なカメラを持った人たちが平日でも朝からわんさか押し寄せて来てるので、ゴールデンウイーク中は行かない方がいいかもしれません(写真 3)。
大出(おおいで)の吊り橋もゴールデンウイークは大混雑するので、そうなる前にとここ数日は桜の開花状況を見に毎日通ってるんですけど、今日(24日)はすでに駐車場へ入れない車が道路に並んでました。
昨日まではまだ咲き始めっぽくて、やっと今日から見ごろになったんですけど、どうして観光客にそれが判るんですか(写真 4)。
早くも有名スポットは人だらけなので誰も歩いてない道を散歩してたら、新たに道祖神さんと出会いました。仲むつまじい双体道祖神です。
桜の花びらがチラチラと舞い散る中で、道ゆく人の安全を見守ってくれているのでしょうか(写真 5)。
それと、こちらは桜に劣らずコブシが随所に咲いていて、コブシを見ると頭の中で「北国の春」が流れるようになってしまいました。
♪コブシ咲く
あの丘 北国の
ああ北国の春
って。
ある場所ではコブシが群生していて、住所は長野県フキノトウ郡スイセン村字コブシだと思います。
この水路は風情があり、水神さんの祠もコブシとスイセンに囲まれていました。
魚(マス?)もたくさん泳いでいて、今でもどこか田舎へ旅行に来た気分に浸りつつ散歩してます(写真 6)。