アイスキューブ

11月は名古屋市内や愛知県一宮市でスピリチュアルサイエンス講演があり、ニュートリノについて考えることが多くなっていましたが、11月22日に超高エネルギーニュートリノが検出されていたことが正式に発表されました。

アイスキューブは南極の氷床そのものを利用したニュートリノ観測施設で、日本からは千葉大学が参加しています。

氷に合計90個の深い穴を開けたアイスキューブでは、それぞれに光電子増倍管(もちろん浜松ホトニクス社製)を取り付けたをワイヤーを、深さ1450メートル~2450メートルの位置まで垂らします。

アイスキューブ全体の体積はスーパーカミオカンデの約2万倍もあり、検出がむつかしい高エネルギーニュートリノを捕まえているんですが、小柴昌俊教授らがカミオカンデで検出したニュートリノよりも100万倍のエネルギーを持つニュートリノが見つかっています。

そのエネルギーは1000TeV(1000テラ・エレクトロンボルト=1000兆電子ボルト)で、実はテラの単位よりも上の1PeV(1ペタ・エレクトロンボルト)になりまして、よく判りません。

あのヒッグス粒子(らしき新粒子)を発見したジュネーブのセルン(ヨーロッパ合同原子核研究機構)のパワーアップした加速器でさえ、粒子を衝突させるエネルギーは14TeVですので。

ただし、アイスキューブで検出したニュートリノの出どころが超新星爆発なのかブラックホールからなのかが判っておらず、それが今後の研究課題なんですが、明日29日は東海村のJ-PARCでへヴィメタ物理学者の多田さんとお会いする約束になっているため、そのあたりも時間の許す限り聞いてみたいと思ってます。

5月の放射線漏れ事故の影響で今でも加速器は稼働してないため、今回もひょっとしたら加速器も見せてもらえるかもしれず、そうするとニュートリノがスーパーカミオカンデに向けて超伝導磁石で方向を曲げられる分岐点にも行けるかも。

加速器が稼働していると部外者は加速器トンネルには入れませんので、もし見学できたらここぞとばかりに写真撮影してきます。
鉄道マニアならぬニュートリノマニアには夢の世界、ドリームランドなんです、J-PARCって。

「遷都高天原」は神々の世界と素粒子についてを交互に組み合わせながら、原稿用紙で今のところ244枚。
とにかく時間がないのでまだ全体の4割ですが、J-PARCで新たな展開が生まれることを期待しつつ行ってきます。