重力波の検出?

ここ最近は、行く先々で「重力波の検出、おめでとうございます」と声を掛けられますが、3月17日発表のニュースは、重力波の存在を間接的に捉えただけであり、重力波自体を直接検出したわけではないんですね。
重力波を世界で一番最初に直接検出するのは、飛騨神岡の「KAGRA」ではなかろうかと期待しています。

重力波の存在を予言したのはアインシュタインでして、1916年に一般相対性理論からそのような結論にいたりました。
今回、南極の観測施設で捉えられた”重力波によるBモード偏光”は、間接的にですが重力波の存在を確認したわけで、そうなると1980年代に佐藤勝彦氏(自然科学研究機構)やアラン・グース教授(マサチューセッツ工科大)が発表された「インフレーション理論」が正しいとの証明にかるかもしれません。
すでに佐藤勝彦氏らの名前がノーベル賞候補に挙がっていますが、慎重にまいりましょう。

また、重力波の検出はブラックホールやガンマ線バーストの謎を解明する鍵にもなるようなので、今後の研究が楽しみです。

さてその重力波ですが、南極で観測された”重力波によるBモード偏光”は、重力波が存在するという間接的な観測でして、やはり重力波を直接検出するのは「KAGRA」でなかろうかと期待してしまいます。

スーパーカミオカンデのすぐ近く、神岡に建設中の大型低温重力波望遠鏡「KAGRA」は、地下に3㎞のアームをL字型に設置し、300垓分の1(30000000000000000000000分の1)の誤差を感知することで、重力波の検出を試みる実験装置(観測施設)です。

300垓分の1の誤差とは?
太陽と地球の距離は近づいたり遠ざかったりしてますが、平均では1億4959万7870㎞と691メートルです。
メートル単位まで出したところで人々の生活には関係ないんですが、とにかく今の技術はここまで判ってしまうんです。

して、300垓分の1の誤差とは、太陽と地球の距離を2億分の1ミリ(0、000000005ミリ)単位まで測ってしまう恐ろしさです。

東日本大震災の影響で工事が遅れましたが、2014年の春にはアーム用のトンネルが完成する予定です。
そして2015年末には初期観測が開始され、2017年中には重力波の検出感度を大幅に向上させて本格的な観測が始まることになっています。

2016年には欧米も新しい重力波望遠鏡を稼働させる計画ですが、技術的・性能的には「KAGRA」のほうが優秀なので、そのあたりも21世紀の高天原「神岡」に注目です。

最後に。
最近はSTAP細胞やiPS細胞についての質問も受けますが、細胞の大きさは素粒子の何億倍とか何兆倍もあるため、デカすぎてさっぱり判りません。
それに高校時代、生物の成績は10段階評価で「1」。
1年生のときの担任は生物の先生でしたが、1学期の中間テストは100点満点で4点、期末テストは5点。
中間・期末ともに1ケタの点数は、学年450人中で1人だけでしたので、母親が呼び出されてました。

2年生になり物理や化学が始まりましたが、成績は10段階評価で最後まで「2」~「3」でした。
学校で教える物理はニュートン物理学なので、素粒子を扱う量子力学とは別物なのだ。

μニュートリノ418