[骨の妙味 28]

今回はオデコです。オデコ。
整体教室では頭蓋骨の頭部第1調律点(頭の1番)~第5調律点(頭の5番)のうち、頭の1番・2番・3番をしっかり学んでいただいています。
それぞれの目的が異なるため、どこを選ぶべきかの判断は経験が必要になりますが、教室では2番を中心におこなうと同時に、最近では1、5番なんていうのも重要視しています。
1、5番は頭蓋骨の冠状縫合(かんじょうほうごう)に沿ったラインなんですが、目的は目の疲れ。
これが目の奥にズシリと効くんですね。
しかし、さらに目の疲れ及び大脳の緊張を取るのにもう一ヶ所、オデコをゆるめてみるとこれがまた効果テキメンです。
その場所は、名付けて「マロ」。

「マロ」は、平安時代の貴族が眉毛あたりに黒い楕円を描く箇所に近いため、京都から美濃教室4級に参加している女性が命名しました。
番号で呼ぶよりも味があってよろしいので気に入ってます。
ついでに1、5番も言い当て妙な名前を付けてもらいます。
改めまして、やっぱり関西人はおもろいですね。

「マロ」をほんの軽く押さえることで、前頭葉がゆるんでいく爽快感と、目の奥にまで届く気持ちよさは予想以上の反響で、実際に頭蓋骨全体が短時間でゆるんでしまうこともあります。
その効果は人にもよりますが、頭の2番に匹敵するかもしれません。

「マロ」だけで耳の後ろの乳様突起(にゅうようとっき)がゆるむかどうか、4級の生徒さんに協力してもらい、今後さらに研究するつもりですが、今までは4級のメニューだった「マロ」を、今後は5級コースでもお伝えしてまいります。
簡単だし効果は絶大なので”主婦のための、家族にしてあげられる整体教室”にピッタリの手技です。
※先日、男性から問い合わせがありましたが、教室には男性も参加していただけます。

「マロ」についての注意点ですが、頭のコリがひどくて頭蓋骨が岩のようにカチカチになっている場合、「マロ」を押さえると頭の中がムズムズして気持ちよくない場合があります。
そんな場合は2番か3番、あるいは5本指ジッとしたままマッサージが先です。
また、強く押さえると圧迫されて気分が悪くなることがあるかもしれませんので、決して強く押さえないでください。

以前は5級でもお伝えしていた蝶形骨や、その数センチ上の”頭蓋骨の曲がり角”で目の疲れを取る手技よりも、1、5番と「マロ」の方が判りやすいかもしれませんね。

先日、目と頭の疲れが激しい若い男性の「マロ」をゆるめてみました。
その男性の頭蓋骨をゆるめるのはなかなか技が必要でして、2番や1、5番に加え”頭蓋骨の曲がり角”を組み合わせながら時間をかけてゆるめていました。今までは。
ところが先日、「マロ」をゆるめてみたところ、わずか3分~4分ほどで頭蓋骨全体がシュンと小さくなり、触ってて気持ちいい弾力性が戻りました。

40代の癌の女性はもう少し時間がかかりましたが、ひょっとしたら頭の3番よりも適切だったかもしれません。
とにかく研究テーマとして、「マロ」に取り組んでみます。