「春夜喜雨」 by杜甫

好雨知時節

当春乃発生

随風潜入夜

潤物細無声

夜径雲倶黒

江船火独明

暁看紅湿処

花重錦官城

杜甫の五言律詩です。


杜甫が生きたのは西暦712年~770年ですので、8世紀の人ですね。
古代史の解明を古墳にまで広げてしまい、面白いんですけど複雑になりすぎて、漢詩でしばし休息することにしました。
神社伝承からは読めなかった歴史の謎が次々と明らかになるため、しばらく古墳めぐりが続きそうです。
※古墳と漢詩は関係ありません。

「春夜雨を喜ぶ」 by杜甫

好雨、時節を知り

春に当りて、すなわち発生す

風に随いて、ひそかに夜に入り

物を潤して、細やかにして声無し

野径、雲、ともに黒く

江船、火、独り明らかなり

暁に紅の湿れる処を看れば

花は金官城に重からん

訳)
大自然よ、ありがとう。春の雨を恵んでくれて。
真っ暗闇の中を霧のような雨の微粒子たちが、そよ風に乗ってこっそり万物をうるおす。
ひと気のない野の小道は漆黒の闇に沈んでいる。
川船のいさり火だけが一点、まるで戦乱の中の希望のように赤々と輝いている。
きっと明日の朝、濡れた一面の赤い場所が見えるだろう。
雨にうるおった春の花たちが祝福の象徴のように、金官城(きんかんじょう)の町並みをしっとりおおう光景が。

写真は友人の珈琲屋さんで出しているモーニングサービスの「歴史の里セット」。
モーニングサービスなので380円(税込)のコーヒーに無料で付いてきます。
友人は珈琲屋さんのオーナーであり、「古墳にコーフン協会」名古屋支部の支部長をしているため、前方後円墳サンドイッチが出てくるんです。
前方後円墳形のパンはオリジナルだとか。
お店「オリコーヒー」は志段味古墳群の中にあり、東谷山の麓から500メートルほどです。

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