ニュートリノは太陽からの“太陽ニュートリノ”だけでなく、宇宙から飛んできた陽子(宇宙線の正体はほとんどは陽子)が大気とぶつかってできる“大気ニュートリノ”や、地面の内部から放出される“地球ニュートリノ”などがあり、この世はニュートリノだらけです。
ニュートリノは原子炉からもたくさん放出されています。
例えば、原子炉内のウラニウム238は中性子を吸収するとベータ崩壊を2回繰り返してプルトニウム239に変わるんですが、ベータ崩壊で中性子は電子と反ニュートリノを吐き出して陽子に姿を変えるため、飛騨神岡の実験施設カムランドでは、福井の原発銀座や新潟の柏崎刈羽原発から飛んでくる反ニュートリノを検出しています。……いました。
原発から飛んで来ても、ニュートリノは放射性物質とは違いますので心配いりません。
ニュートリノは1秒間に300兆個ぐらいの数が体内に突入して、極々まれに体内の原子核にぶつかることはあるようですが、ほとんどすべては10億分の1秒後ぐらいに反対側から出て行ってしまいます。
科学的(医学的か?)にはニュートリノが人体に及ぼす影響は一切ないとされていますが、本当にそうなんでしょうか?
おもてだっての物理的変化は無くとも、ひょっとしたらニュートリノが体内原子の空間を突き抜けることで、何かしら細胞が活性化されていたりはしないんでしょうか?
風が吹くことで、よどんだ空気が活性化されるように。
人類は未だかつて、ニュートリノが身体を通過しない環境で暮らしたことは一度もありません。
そうです。ニュートリノを浴びずに生きた人は、歴史上で誰一人としていないんです。
原子力関連の施設で聞いてみました。
「もしニュートリノを浴びない環境を作ることができたとして、人がそこで暮らすと、ニュートリノが身体を通過しないことで生命力が弱くなったりする可能性はありますか?」
って。
なかなかいい質問だ。
けど、こちらの言っている意味が判らなかったようで、というよりも、科学者はそのように考えたりはしないようなので、返答は
「何の影響もないです」
でした。
本当にそれで片付けていいのだろうか?
なにしろ、その施設の別の棟内で講演していた学者先生なんて、「これこれこんな訳で、原子力は本当に安全なんです」
って得意気にしゃべってたもん。
もちろん3・11以降のことですよ。すごいでしょ。いや、怖いでしょ。
すべての素粒子には、電荷が反対の“反粒子”の存在が予測されています。
素粒子だけでなく、陽子や中性子にも反粒子がありまして、例えば電子はマイナスの電荷を持っていますので、電子の反粒子はプラスの電荷を持っていることになります。
その反粒子を反電子と呼べば問題ないんですが、プラス=陽なので、陽電子と呼び、他はすべて“反”を付けて呼んでいます。
反陽子とか反中性子とか反ニュートリノとか。
陽子はプラスだから陽子なんですが、反陽子はマイナスなので、陽電子に倣えば“陰陽子”にならなければおかしい。
そう思っているはずだぞ、物理学界。
けど、陰陽子なんていう名前だと、陰なのか陽なのかが判らないか。
まぁ、いいや。
ジュネーブのセルン(ヨーロッパ合同原子核研究機構)では、すでに“反水素”の製造に成功していますので、“反酸素”ができれば“反水”が誕生するかもしれません。
なんじゃ、反水って。
※反水であっても、見た目はフツーの水と変わらないそうです。
そのうちに反ウーロン茶とか反レモンスカッシュとかが喫茶店のメニューに並んだり、反お好み焼きとか反しゃぶしゃぶとか反カブトムシとか反ボン・ジョヴィとか反息子とか反先祖とか…………止めよ。
反粒子に戻りますけど、ひょっとしたらニュートリノは粒子と反粒子が同じで、それをマヨラナ粒子と呼びまして、言いにくいことこの上ないんですが、マヨラナ粒子の場合、ヒッグス場との相互作用により物理学において新たな展開が期待されますが、長くなりすぎるのと難しすぎて理解できてないのとで、マヨラナ話題は延期にします。
続く、かもしれない。
スーパーカミオカンデ親衛隊長
μニュートリノ418
写真はえれめんトランプ(元素のカードゲーム)に付いてきた6種類のニュートリノカードなど。
ちゃんと反粒子もあります。