[骨の妙味 08]

やっとこのコーナーが再開できました。
東京・福岡・愛知で年内の教室がすべて終了し、5級認定者の皆様、お疲れ様でした。
[骨の妙味
08]は「めまい」について少々。

「めまい」と「立ちくらみ」の違いはご存じでしょうか?
「めまい」は三半規管などの異常によって脳へ誤った平衡感覚の情報が送られ、身体は静止しているのに世の中がグルグルまわってしまいます。
一方「立ちくらみ」は「めまい」の一種ではありますが、三半規管の問題ではなく姿勢の変化………例えば、お風呂で立ち上がった瞬間などで、反射的に血圧が下がることと考えられています。

どちらも頸椎(けいつい=首の骨)の歪みや可動性の無さが影響しているでしょうが、腕の疲れが原因の「めまい」ではヒジの筋肉をゆるめます。
ヒジの内側。つまり、ヒジを曲げたときに飛び出る方とは反対側のくぼんだところの筋肉(筋肉の付け根)が張ることで「めまい」が起こることがあります。

印象に残っている「めまい」のお客さんは、トラックの運転手を長年してこられた50歳前後の男性で、かなりひどい「めまい」に苦しんでおりました。
それで、ヒジの内側を触ってみたところ、金属のワイヤーでも入ってるんじゃねーのかと思うほどガチガチで、違う、カッチンカッチンで、あれは初体験。

ゆるめかたは簡単で、仰向けに寝ていただいてヒジを踏むんです。
ゆっくりと圧をかけながらじわーっと踏むことで頸椎まわりの筋肉がゆるみ、それで頸椎に可動性が出れば「めまい」がおさまることは充分に考えられます。

ただし、踏み方には少しだけコツが必要になりますので、むやみに踏みつけるのは危険です。
要望があれば4級の教室ででもやりましょうか。
技術的には5級教室でもできますが、時間的に………

ヒジの後ろ側、ヒジを曲げたときに飛び出る部分の肩方向に約3㎝上の筋肉。
ここをグリグリしてもらうとけっこう痛いです。
自分でやると手加減するから、人にやってもらうんですよ。

頭の疲れやストレスからくる吐き気には、その筋肉を誰かにグリグリしてもらうと、スーッと吐き気がおさまることがあります。
食べ物が原因ではない吐き気があるときは、試してみる価値はあります。

また、頭の疲れやストレスからの吐き気が長く続く場合、スポーツ用品店などで売っているヒジ用のウールのサポーターは効果的かもしれません。
ウールのサポーターは締め付けがゆるいので、お風呂から出たらサポーターでヒジが冷めないようにして、したままで寝るのがいいと思います。
もし締め付けをきつく感じたら、すぐに外してください。

「めまい」でなくともヒジ踏みは頭がスッキリするので、今後は5級のメニューに加えましょうか。
けど、そうなると5級を6回コースにする必要があって困ったぞ。

続く。