[骨の妙味 27]

頭蓋骨は15種類23片のパーツで成り立っていますが、脳内のどの部分が凝っているかで、頭蓋骨のカタチは変化します。
たしかに頭蓋骨は、外部からの衝撃に対して脳を保護しますが、内部の緊張や疲れにはすぐにカタチが変化してしまうんです。
中でも最近特に目立つのは頭部第1調律点(整体教室では”頭の1番”)の極端な盛り上がりです。

頭部第1調律点はオデコと頭の境目ぐらいのことで、落ち着きがない人はここをゆるめて脳の興奮状態を鎮めます。

最近気になるのが、第1調律点を含むオデコ上部が盛り上がってる人がものすごく多いことで、パーキンソン病や喘息の発作、原因不明(と医者に告げられた)の呼吸困難などの他に、神様からのメッセージをものすごく努力して感じようとしている人や、感じてるつもりだけど実は緊張状態の脳が無造作にメッセージを考え出してしまっている人に、そのような状態が見られます。

メッセージ系盛り上がりは圧倒的に女性が多いんですが、男性の場合は(仕事や経済的な問題についての)不安から眠りの質が悪くなり、しかも睡眠時まで脳が答えを出そうと無意識に働いてしまっている場合は、ただ不安なのとは違って頭部第1調律点近辺が盛り上がるようです。

言い換えれば、不安であってもその不安から逃げようとしていれば頭や身体の別の部分が緊張しますが、不安に対して解決しようと考え続けた緊張が、頭部第1調律点近辺に出るということです。
前向きな病気ですね。

頭部第1調律点近辺の内側は、大脳の中でも前頭葉と呼ばれる部分でして、前頭葉は高等動物ほど面積の割合が高くなります。
人間の場合ですと、大脳皮質における表面積の33%が前頭葉でして、頭部第1調律点の緊張は高等動物ゆえの症状なんですね。

ものすごーく簡単なゆるめ方は、盛り上がったり固くなっている部分を叩いてやります。
スイカの中身を指でトントンと叩いて確認するように、オデコを20回ぐらいトントン叩いてやりますと、多少は興奮状態や緊張状態がゆるんできます。
ちょっと危険なので真似しないでほしいんですがボクは個人的に、手を握ってゲンコツの尖った部分でかなり強く凝った部分を叩いてやります。
すると詰まりがスーッと抜け、脳内で水が流れているような涼しさを感じます。
それで頭蓋骨の表面を確認すると確かにゆるんでいるんですね。
ただし、強く叩くと場合によっては気分が悪くなったりするかもしれませんので、軽くトントンにしておいてください。

整体教室の5級コースではこれまでに、頭部の第2と第3調律点を重要視してきましたが、今後は第1調律点も同じように練習してまいります。
とは言っても、もっとも大切なのは第2ですけども。
それと、目の疲れやバセドー氏病には1、5番ね。
今になって1、5番のネーミングに後悔していますけど、近年は重要です。