「STAP細胞 後編」

「日経サイエンス」2015年3月号では”STAP細胞の全貌”と題し、20ページの特集が組まれています。
従姉妹から聞いていた話がそこにも出ていました。
細胞は死ぬ直前に自ら発光する「自家蛍光」という現象を起こすそうなんですが、従姉妹によると小保ちゃん(彼女は小保方さんをそう呼んでいた)の論文の写真は自家蛍光なんじゃないの、って。
あんな写真(緑色に光った細胞)ならいつでも撮れるよ、とも。
そしてその指摘は他の専門家からも早い時期からされていたようです。

「たけちゃん(従姉妹は昔からボクをそう呼んでます)はいまだにSTAP細胞があるって思ってるの?」
「…………いや、STAP細胞が存在すると都合が悪い連中に潰された可能性だってあるんじゃないかな、って思ってさ」
「はーっ、たけちゃんもそっちの人ですか…………」

面白かったです。
従姉妹が話してくれた小保方さんの話や、免疫学研究所で小保方2世と呼ばれている女性研究員の話も。
あまりにゴシップネタなのでここには書きませんが、とにかくどの世界にもいらっしゃるんですね、愉快でオメデタい人は。

名古屋大学の免疫学研究所でもSTAP細胞の再現実験をやってみようという動きがあったそうです。
名古屋大学といえば、今や東大・京大をしのぐほどのノーベル賞大学ですからね。
しかし、それを望んだのはごく一部の研究員だけだったらしく、結局ボツになりました。
なぜなら、ほとんどの研究員が小保方論文を初めから信じてなかった……………というより、あの論文は大きな間違い・勘違いであることを信じていたのですから。
マスコミに踊らされた国民の小保方フィーバーぶりを、専門家たちは憐れんでいたのでしょうね。バッカじゃねーのか、こいつらって。

笹井教授の死について疑惑があることも聞きました。
「笹井教授は殺された可能性もあるんでしょ?」って。
「そんな噂、業界の中で信じてる人なんて一人も知らないよ。少なくとも私の周りには誰もいない」ですって。
その理由も科学者としての見地からでして、納得させられました。
ともかく、チマタの噂はとても想像力豊かな思い込みばかりであることがよーく判ったわけです。
はい、ここで99.9%アウト。

陰謀説ですが、チマタに流れているのは、
「STAP細胞はあるのに、なかったことにしようとしている」
といった考えがベースになった噂ばかりですよね。
実のところは、
「STAP細胞はないのに、あることにしてしまおう」
です。逆でした。
また、ある国立大学の教授は今回のSTAP細胞事件について「STAPあるある詐欺」と呼んでました。
ついでに、ヨーロッパではSTAP細胞事件を「世界三大不正」に数えている人たちがいるようです。(他のふたつはアメリカと韓国にあり)

STAP細胞については科学雑誌だけでなく、詳しく調べあげた単行本も複数が出版されています。
毎日新聞科学環境部の須田桃子著「捏造の科学者 STAP細胞事件」(文藝春秋)には、科学的な検証結果だけでなく、それぞれの立場や思惑などが報道屋さんらしく読みやすい文章で書かれていて、報道関連の書籍としては久々の大ヒットでした。いや、ホームランか。

なぜチマタの噂に惑わされてしまったのでしょう。
1、(その分野に)無知であった。
2、無知のくせに検証しなかった。
3、筋道を立て、ちゃんと考えてなかった。
4、その噂を否定すると、教えてくれた人から見下されるようで怖かったし、反論する知識も勇気もなかった。
と、まぁそういったところから最初は惑わされてしまいました、チマタの噂に。

それで、小保方論文とSTAP細胞の有無について出した答えですが、100%完全アウト。
STAP細胞はありま、うっ…………

μ(ミュー)ニュートリノ418

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