数霊文庫[8]『数霊 ヱビス開国(えびすかいこく)』


カナンの地、エルサレムで
古代史の謎解きに挑む。
二人を導いた異国の神とは?

    今日の話題社 四六判 本文375ページ 1600円+税


あらすじ

物語は紀元前1000年ごろの“カナンの地(現在のエルサレム)”から始まる。ダビデが統一した12部族には加わらずエルサレムから追い出された部族があり、彼らは東へ東へと航海を続けてたどり着いた先が対馬だった。彼らはエブス族と呼ばれていた。
エブス族は航海術にたけており、やがて海の神として各地に祀られることになるヱビスさんだったのだ。

話は現代に移り、健太は諏訪の守屋山へ登頂することになったのだが、帰り道を間違えてしまい途方にくれていると、目の前に巨大な磐座が現れた。実は道を間違えたのではなく、意図的にここへ案内されたらしい。
守屋山の磐座。これがエルサレムにあるモリヤ山に深い関わりがあり、このころからすでに健太のエルサレム行きは決まっていたようだ。

その後、淡路島に残るイスラエルの遺跡?を訪ねたり、

『西の島にて鶴と亀
潮に流してくれまいか』

とのメッセージが届いたので長崎県の対馬へと向かった。
対馬へ着いた翌日が旧暦の8月1日で、和多都美神社では年に一度の古式大祭がおこなわれるため、健太も参加することに。すると本殿前はすぐに海で、潮に浸された三つ鳥居に囲まれ“イソラヱビス”が祀ってあったのだ。健太は持参した水引の鶴と亀を潮に流した。
イソラがイスラエルに結びつくのかは判らない。しかし、ヱビスはエルサレムから追い出されたエブス族なのでは?
そしてついに健太は小さなヱビス像を携えて、遥かなるエルサレムへ。
言納は1年5ヶ月にわたる福岡での修行を終えて犬山に戻っており、新たな人生を歩み始めていたが、健太が神々から受け取ったメッセージを放っておけず、共にエルサレムへ向かった。

エルサレムではまず嘆きの壁へ。そして壁の地下に掘られたウェスタン・ウォール・トンネルへと。いったいここで何を体験したのか?
そして、健太たちをトンネルに案内してくれたユダヤ人のデボラはコヘン族の血を引いており、コヘン族の隠された秘密を話し始めた。その秘密とは?
夜になるといよいよハヌカー祭りが始まった。ユダヤ教徒にとってもっとも大切な祭りだ。
聖地エルサレムの城壁内を練り歩くユダヤ人に混じり、健太は小さなヱビス像を握りしめて七福神祝詞を唱え続けた。すると“黄金の門”の前に差し掛かったそのとき、ヱビスさんからお里帰りができたことを喜ぶお礼の言葉が健太に届いた。
エルサレム滞在の最終日、“聖書の丘”の上空では世界中の女神が集って女神サミットがおこなわれていた。
他にも白山菊理媛のエネルギーがエルサレムの地で解放されるなど、壮大なスケールで展開される物語。


エルサレム・嘆きの壁