白馬村へ移住してはや1年が過ぎ、9月1日から2年目に入りました。
そしてこの夏は猛暑日を一日たりとも経験せずにすみました。幼少のころはどうだったのか判りませんけど、猛暑日がない夏は初めてかもしれないです。
昨年の移住前までは毎日のように名古屋と白馬村の気温を比較していて、真夏の最高気温は4~5度しか違わなかったんですが、今年の名古屋は狂っていたので連日38~39度まで達していて、白馬村はそれより7~8度低く済みました。
それでも近所の人の話によれば今年の夏は寝苦しかったとのことで、夜中は湿度が高いし夜明け前の最低気温も21~22度までしか下がらず、たしかに少しムシムシする夜が続きました。
けど名古屋の最低気温を確認すると28~29度だったのでモンクなどありません。ありがとうございます、21~22度。
ここ数年は天気予報で
「50年に一度の大雨による水害が予想される」とか
「これまで経験したことがないような暴風雨にみまわれる」なんておっしゃいますけど、悪いことだけでなく良いことでも同じように
「50年に一度の快晴に恵まれるでしょう」とか
「これまで経験したことがないような小春日和が続きそうです」みたいなことはならないんでしょうかねぇ。
50年に一度の快晴とか、これまで経験したことがないような小春日和ってワクワクしますよね。
この夏、白馬村での最高気温は7月7日の33.9度でしたが、この日は湿度が低くて気持ち良い風が吹いていたので、玄関側と裏側の窓を全開にしてたら扇風機さえ必要なくて、名古屋では考えられない爽やかさでした。白馬村も暑くなったとはいえ、やっぱり名古屋とは違いますね。
それと朝晩ハチの散歩に出るのに虫除けスプレーを一度も使わずに済みました。そもそも買いませんでしたし。蚊に喰われた(刺された)のは2回だけ。名古屋では有り得ない!
けど熊除け(熊撃退)スプレーは必要かも。
名古屋ではハチの散歩途中、熊が目の前に飛び出して来る心配はありません。
もう最近はあまりにも頻繁に出没するし、村内放送は向こうのスピーカーとこっちのスピーカーで1秒ぐらいの時差があって何を言ってるのか聞き取れないことが多いため、白馬村の防災アプリに登録しました。
そしたら来るは来るは毎日のように熊の出没情報メールが。
この2週間ほど、ハチとの散歩コースにも熊が遊びに来ていて、ボクが一番好きな大出(おおいで)の吊り橋方面コースにもデカいのが出ましたし、ハチがお気に入りの信濃森上駅方面コースも複数箇所で出てます。
熊と遭遇した場合、いっさいの恐怖心や敵対心など負の感情を完全に排除して、観音様のような慈愛に満ち満ちた心もちで
「あーっ、熊さん、こんにちはー。おいでおいで、大丈夫だよ」
ってやっても仲良くなってはくれないんでしょうね。ムツゴロウさんやパンク町田さんなら可能かもしれませんけど。
で、そんな状況なので森や林の中へ入って行く散歩ができず、結局はクワガタを一匹も捕まえることができませんでした。白馬村ならオオクワガタがいると期待してたんですけども。残念。
熊さんの恐ろしい話、その1。
半月ほど前、八方尾根スキー場の名木山(なきやま)ゲレンデ付近で熊が目撃されていたんですが、その数日後に名木山ゲレンデ近くをハチと散歩していたら畑仕事をしている地元のオジさんがいたので聞いてみました。
「何日が前にこのあたりで熊が出たそうですけど、どこで出たんですか?」
「ここ」
「えっ?」
「こーこっ」
「ここですか?」
「そう、ここ。朝と夕方は近づかんほうがええぞ」
って、オジさんフツーに畑仕事してて大丈夫なんでしょうか。
熊さんの恐ろしい話、その2。
ハチが好きな信濃森上駅方面コースを散歩してたんです。
駅へ行く途中の川沿いでも熊の目撃情報があるため急いでそこを通り過ぎ、民家が並ぶ通りを安心して歩いてました。
信濃森上駅の周辺は観光客が来ることもないし移住者も少ない地域のため、ほとんどの住民が昔から住んでる人たちばかりで、いつもハチを可愛がってくれるオジさんとすれ違いました。
「このあたりは大丈夫なんですか、熊は?」
「大丈夫だよ、慣れとるで」
「んっ…………(どういうこと?)………」
「観光客が来る地域は熊が出ると誰かがすぐ通報するけんどなぁ、このあたりの人は慣れとるでいちいち通報せんでな。面倒だし」
「………………」
怖いでしょ。通報してくださいよ。
そんな地元のオジちゃんオバちゃんから野菜をいただくことがちょくちょくあります。
先日、ナスをくださったオジちゃんの
「持ってけや」
のイントネーションが
「ロッテリア」
と同じでした。
ナス、美味しくいただきました。
先週あたりから散歩中、ほんのかすかにジャスミンのような香りが漂ってくることがありました。
最初は何が香っているのか出どころが判らなかったんですが、どこのあぜ道にも必ずといっていいほど咲いている黄色い花が放つ香りで、帰って図鑑で調べてみたらマツヨイグサでした。
“ヨイマチグサ(宵待ち草)”ではなく、正式には“マツヨイグサ(待つ宵草)”なんですね。
名前の通り陽が暮れるのを待ってからつぼみを開かせ、翌朝も5~6時ぐらいまでは花を咲かせています。(写真 1)
けど陽が高くなる8時ごろにはもうしぼみ始めて、図鑑によるとしぼんだ花は枯れてオレンジ色になるってことなんですけど白馬村ではすべての花がしぼんでも黄色いままです。(写真 2)
地域差があるのかと思いつつ別の図鑑でも調べてみたら、白馬村のこれはマツヨイグサではなく、メマツヨイグサでした。
村は今、このメマツヨイグサとコスモスと蕎麦の花だらけになってます。
現在、我が家には花や樹木などの植物図鑑が4冊あります。キノコ図鑑は2冊。他にも木の実・山菜の図鑑。野鳥図鑑、蝶・蛾の図鑑、淡水魚図鑑、カエル図鑑、カブトムシ・クワガタムシ図鑑などなど。見ていて飽きません。
そうそう、例のブラックベリーですけどあれからも数日おきに採りに行き、最終的にはひと夏でドンブリ3杯分ぐらい食べました。
最近はヤマボウシの実が熟し始めてきたので鳥がついばんでいる横でボクも食べてみました。ちょっとマンゴーっぽくて美味しかったので、鳥に食べ尽くされる前に採りに行こうと思ってます。
昨年は移住初日から4日間ほど連続してアルプスがモルゲンロートで赤く染まる姿を見せてくれましたが、今年はまだ出てません。明日は出るでしょうか。毎朝楽しみにしてます。(写真 3)