お盆休みの白馬村は観光客や登山客がわんさか押し寄せ、中心街へ向かう国道は大渋滞してました。
白馬村の面積は関東だと八王子市とほぼ同じ。関西では大阪市より少し小さく85％のぐらいの広さで、そこに8千4百人しか暮らしてないので久しぶりに遭遇した渋滞に懐かしさを感じました。日本には今でもたくさん人がいるんですね。

それにしても夏は晴れません。いえ、人が暮らしている平地の上空は晴れているんですよ、わりと毎日。
ただ、アルプスが雲に隠れたままの日々がずーっと続いているんです。ずーっとです。
7月なんて、朝から晩までアルプスの全容が見られた快晴の日は一日もなく、8月の2日になりやっと雲ひとつない澄んだ青空と北アルプスを日暮れまで見ることができました。して翌3日からまたまたアルプスは雲の中に隠れたまま。
最近は日の出の時間が遅くなってきたのでハチとの早朝散歩は5時ごろ出発するんですが、その時間帯のみアルプスは姿を見せてくれてます。
けど散歩から帰るころには雲がアルプスを覆い始めているんです。
お盆休み中も同じでした。なので観光客が行動を開始する7時ごろになるとすでにアルプスは雲の中なので、お盆を白馬村で過ごした観光客はアルプスをほとんど見てないと思います。
登山客ならともかく、景色を楽しみに来ている観光客は気の毒ですよね。アルプスが見えなければ白馬村はただの田舎ですから。
それと、村に30軒ぐらいはあるであろう蕎麦屋はどの店も入り口に行列ができているので、お盆休みは来ないほうがいいですよ。蕎麦を食べるのさえ苦労する。

ある日の昼間にほんの少しだけ姿を見せてくれた北アルプスの白馬三山。ちょうど今、村は蕎麦の花が畑一面に咲き乱れてます。(写真 1)

秋になれば新蕎麦としてお店で振る舞われるのでしょうね。
信州信濃の新蕎麦よりもあたしゃあなたのソバがいい、の新蕎麦です。平日に来てください。
ちなみに蕎麦の花は匂いを嗅がないほうがよろしいかと思います。悲しくなりますから。

ほんのいっときアルプスが姿を見せてくれてもすぐに雲の中へ隠れてしまうので、散歩中に大急ぎで撮った一枚。(写真 2)

オニユリとコスモスと雲に隠れつつある白馬岳。オニユリは東京都知事の鬼百合とは何の関係もありません。

そんな訳なので山の写真が写せないんですが、白馬村へ来て驚いたのが真夏でもたくさんの種類の花がいつも咲いているということ。名古屋の真夏は暑すぎて花の種類が乏しいんですが、白馬村は色とりどりの花が週替わり月替わりで命を輝かせていて、今週はそこら中で白やピンクのムクゲが満々開です。

最近は白馬村も暑くなり、8月の第一週は最高気温が30度を超す日が続きましたが、それでもせいぜい32度程度。35度を超える猛暑日は一度もありませんでした。
第二週目に入ると晴れていても30度まで届かない日が多くなりましたが、名古屋はまだまだ連日38～39度で、そんなんじゃ花も耐えられないでしょう。ボクも二度と嫌です。もう戻れない。

散歩中は花だけでなくこんな美味しそうなブラックベリーも発見しました。しばらくは手をつけませんでしたけど。(写真 3)

というのも、実が熟すのを熊が楽しみに待っているかもしれず、エサを横取りするみたいで気が引けたからなんですが、熟した実が地面に落ち始めてもまだそのままだったのでもう大丈夫でしょう。黒く熟した実を袋いっぱいに摘んできました。
小さな種が口の中に残るのだけ気になるけどメチャクチャ美味しくて、半分は冷やしてそのまま食べ、残りはヨーグルトに放り込んだりアイスクリームに乗せていただきました。明日も採りに行こ。
多い日は4回ほど熊出没の村内放送が流れていますが、このブラックベリーは狙ってなかったみたいです。

健太が殺人的暑さの続く名古屋からこちらへ逃げてきたので、ハチを連れて姫川源流へ散歩に行きました。
森の中の遊歩道は日陰になっているので昼間でも涼しく、源流が湧き出ている水辺に咲く黄色いオタカラソウが鮮やかでした。(写真 4)

ところがです。その日の夕方になり農政課から熊出没の村内放送が立て続けにあり、ボクたちが散歩していたエリアの2カ所で熊が目撃されたとのこと。もう行けない。
地元のおじさんに聞いたところ、近くのブルーベリー畑に隠れていることがあるそうで、恐ろしい。
やっぱりブラックベリーも横取りすると襲われるかもしれない。

あと、こちらはどこを散歩していても赤やピンクのタチアオイが可憐に咲いてます。
初めて見たときはハイビスカスかと思いましたが雪国でハイビスカスはないでしょうから、帰ってすぐに図鑑で調べてみたら赤もピンクも白もクリームもみーんなタチアオイでした。
少しピークを過ぎてますが、いたるところで見られます。(写真 5)

案内標識に戸隠まで39㎞とありますね。
39㎞しかないんですけどこれがまた大変な峠越えで、白馬村へ越す床してからそろそろ1年になりますが、仁王門屋さんへはまだ3回しか行けてません。
戸隠へ向かう途中には山の中に諏訪神社がたくさんあるので調べに行きたいのに、春から秋は熊との遭遇が恐ろしいし冬は雪に埋まっているのでちっとも行けずにいます。