2月1日に秋宮から春宮へ遷座した御神霊は7月末に春宮でのハタラキが終わり、8月1日には春宮から秋宮へ移ります。そして毎年、春宮から秋宮への遷座祭ではお舟祭りも同時におこなわれます。
このお舟祭り、翁(おきな)=タケミナカタと媼(おうな)=ヤサカトメを乗せた柴舟が氏子さんたちによって御柱のように曳行されるんですが、大きなお舟を途中で横倒しにするんです。もちろん翁も媼も宮司も氏子も乗ったままで。諏訪の氏子は恐ろしい!
何しろお舟を横倒しにしたり戻したときの衝撃ときたら、しっかりつかまってないと吹っ飛ばされるほどで、岡谷市川岸地区の笠原大総代も若かりしころに乗ったらしいんですが、すぐ隣りに乗っていた人は衝撃で飛んで行ってしまって3ヶ月入院したそうです。
何でまたわざわざお舟をひっくり返すのかが疑問だったんですが、タケミナカタとヤサカトメがお休みされるからだとか、転覆しても復活するからだとか、まぁテキトウな解釈ばかりだったので真相は判りません。判りませんけど面白かったです。
☆写真1:お舟に乗り込む前の翁タケミナカタと媼ヤサカトメ。
秋宮境内での神事が終わると大名行列のように春宮へ向かい、春宮境内でお舟に乗って再び秋宮に戻ります。
☆写真2:曳行されるお舟にはオンベを振る若い氏子さんたちも乗ります。今年は茅野市の”ちの・宮川地区”が曳行を担当。上社エリアの氏子さんは何事にも時間を守るので、祭りがスムーズに進んで助かります。
☆写真3:曳行途中、セブンイレブンの前で横倒しにされたお舟。この後も秋宮境内で横倒しにして、結局は倒して戻してを合計で3回繰り返していました。
☆写真4:秋宮から春宮へ向かう行列には薙鎌もありました。この薙鎌についてはまだまだ判らないことだらけですが、白馬村の先にある小谷(おたり)村での薙鎌神事が謎をひとつ解いてくれそうです。