諏訪大社のオンバシラ大祭が終わると各地域の小宮オンバシラ祭りが300社ぐらいで開催されるんですが、小宮オンバシラも大小さまざまなんです。
諏訪大社のオンバシラ大祭は諏訪地方全域の大きな祭りですが、小宮オンバシラになると太くてバカでかいオンバシラを建てる大規模なものから、狭い地区だけの小さな神社の小宮オンバシラ祭りまでありまして、今回は上諏訪町の小さな小さな町内のオンバシラ祭りです。
なにしろ名前は温泉神社といえど公民館の敷地の隅っこにある小さな祠のことでして、しかも道祖神に隠れているため注意してないと見過ごすほどで、建てるオンバシラも細くて短い杭みたいなものかと思いきや………………
確かに諏訪大社や手長神社みたいなバカでかくはありませんが、小さな祠にこのオンバシラを建てるのかってぐらい立派です。
上諏訪駅前の駐車場に車を停め、オンバシラ置き場までタクシーで行くと、ありゃりゃ、予想外の立派なオンバシラが曳行を待ってました(写真1)。
それでも小さな小宮オンバシラ祭りは和気あいあいとした雰囲気で、いつもこんな光景が見られるんです(写真2)。
曳行が始まると、それほど重くないオンバシラなので町内の隅々まで曳きまわし、道幅が2メートルもない狭い路地でもお手のもの。
ところが、川沿いに出たらある箇所でいきなりオンバシラを止めてしまいました。
何かと思いきや、ガードレールの切れ目からオンバシラを川に落として川越しをするのだと。
50メートル先には橋があるんですよ。
なのにわざわざ川へ突っ込むんですって。
この日の諏訪市は最低気温が8度。山の奥なのでもう少し低いでしょう。当然、川の水は冷たいはずで、この人たちマジで頭がどうかしちゃってますよね。
川越しは諏訪大社の上社(前宮・本宮)山出しでおこなわれるんですが、今回はコロナ騒動で山出し自体が中止。オンバシラはトレーラーで移動させたもんだから面白くないったらありゃしない。川越しも木落としもありませんでした。しかし、まさかここで川越しを見られるとは。
ですがここは狭くて浅い川なのでそのまま突っ込むと危険です。なので川に板を何枚も立てかけ、さらに土嚢を積んで流れをせき止めてありました。そこそこの深さになってます。
そこへちょっとイカれた?氏子さんが乗り、こんな感じで突っ込んでいきました(写真3・4)。
諏訪大社の川越しではオンバシラがバカでかいため大勢の氏子が乗りますが、ここは危険なため2人だけです。。とはいえ、後方から追いかけ綱でオンバシラを完全にコントロールしているため、静かな入水でした。お見事!
その後もアスファルトの県道を曳行中、急に草村へUターンしたんですが、小さな坂でミニ木落としをするためです。
木落としをするためにわざわざここまで登って来たのか?
いくらオンバシラがそれほど重くないとはいえ、長い坂を止まらずに曳き続けるのは部活の合宿みたいでした。
やっぱりこの人たちどうかしちゃってるんですけど、これも氏子を楽しませるためなんですね。
天気予報では4時から雨でしたが、2時ごろからポツポツ。そしてすぐにザーザーと。これ本格的に来たぞ。
というわけで、ひとまず道祖神の一之御柱を建てたところで(写真5)終了のセレモニーとなりまして、ボクは温泉神社の一之御柱を曳かせていただいたんですが、今日はここで帰ることにしました。
双葉が丘地区の皆様には手長神社に引き続き、今回もお世話になりました。本当に感謝しております。
あー、ダメだ。面白すぎですって、小宮オンバシラ。止められない。
なので今週末は前回の6年前にも参加させていただいた富士見町落合の上蔦木(かみつたぎ)地区、十五社神社の小宮オンバシラです。総代さんから参加許可もいただきましたし。