[骨の妙味 04]

飛騨高山へは去年まで12年間ほど、毎月1回か2回整体の仕事で通ってましたが、ちょうど通い始めた頃の話です。
ホームセンターで売っている神棚では納得できないので、飛騨の匠が作った神棚が欲しくてやっと探したものの…………

その店に並ぶ神棚はどれも素晴らしいものばかりだったんですが、値段がホームセンターの20倍ぐらいするため、仕事が終わると毎回その店に寄り、指をくわえヨダレもたらして美しい神棚に見いってました。

4回目か5回目だったでしょうか。
店へ入っていくとオヤジさんが
「まーたあんたか。もういいから今日は好きなのを持って帰れ。高山へ来るたびに少しずつ(お金を)置いていけばええ。あんたなら逃げたりはせんだろう」

そこからオヤジさんとの付き合いが始まったんですが、オヤジさんは長年の腕の疲れから、背中を触ると胸椎3番4番がガチガチに硬い。
こうなると肺の働きに影響があるはず。

それに、目のまわりの黒さから判断して腎臓もかなり悪そうなので、胸椎10番を触るとやっぱり働いてない。

「オヤジさん、肺と腎臓が悪いから、ちょっと注意しないといけないよ」
「ワシは毎年検査をしとるけど、肺も腎臓も悪いなんてことは一度も言われたことないぞ」って。

次の月、仕事が終わってからいつものようにオヤジさんの店へ1万円を持って行くと、店へ入るなりオヤジさんが訴えるようにこう言いました。
「あんたが来るのを待っとったんじゃ。ワシなぁ、腎臓ガンが肺に転移しとった。あんたの言った通りじゃった。治してくれ」

結局、神棚のツケを払い終わって半年後ぐらいにオヤジさんは亡くなりましたが、オヤジさんはガンで亡くなったのではなく、肉体を使いきって亡くなったんだと思います。

健康は目的ではなく、結果ですので。どのような生きざまをしたかの結果です。
肉体を使いきったオヤジさんの作品は、高額でしたがボクにとっては一生モノとして存在し続けてます。
オヤジさんの面影と一緒に。

今日から愛知県で新しいクラスが始まりましたが、まったくの初心者さんが胸椎3番や4番を触って、左右の動きの違いを判断していました。
なかなか面白いクラスになりそうです。

先週から始まった東京教室もビックリクラスでしたし、福岡教室も楽しみにしています。
明日は名古屋のハチャメチャクラスで追加講習がありまして、皆さんがどれだけ上達したかワクワクしています。

福岡教室のお申し込みはこちらまで。

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