[骨の妙味 15]

前回(頭蓋骨マッサージ)の延長?として、今回のテーマは”金縛り”です。
とはいっても霊的な捉え方ではなく、整体として考える”金縛り”でして、金縛り歴40年の体験から判断した見解です。
金縛り歴40年、かなりベテランでしょ。

子供のころは金縛りに遭うとそれが何だか判らず、とにかく怖かったです。
ですが、どうでしょう。ここ15年ぐらいでしょうか、金縛りが快感になってきたのは。

金縛りって、そうなる直前に兆しがあるんです。
子供のころはその兆しが感じられるとすぐに意識を他へもって行き=気を引き締めて恐怖に対処して、さらに身体の向きも変えたりして金縛りから逃れていました。

それでも寝入りばなだと気付かぬうちに金縛りが襲ってきて、身体は動かないし声も出ないし、目は開けられるのかどうかは判りませんでしたが、怖くて開けませんでした。

しかし、金縛りが霊的な現象ではないことが判ると、むしろ身体の疲れが取れて楽しくになり、今では兆しが来るとワクワクしながら金縛りを迎えています。
そして兆しから数秒後、グワーッと全身の神経が痺れだし、意識は空高く舞い上がり………

いえ、タマシイが肉体から抜け出て空高く舞い上がっていたとしたら、帰って来られなくなるかもしれませんが、そうではなく、頭の中での意識がお空を飛んでいるんです……と思います。

さて、金縛りは誰にでも起きるわけではなく、おそらくは頸椎(けいつい=首の骨)1番の歪みではなかろうかと考えています。
1番だけでなく2番も影響してるかもしれないし、3番4番を無視してはいけないかもしれませんけど、はっきりは判りません。
その歪みは生まれつきの場合もあるでしょうし、幼児期に転んで頭を打ったことが原因の場合もあるでしょう。

そのような頸椎1番(~4番)の歪みを持つ人で、肉体は疲れているのに頭が興奮状態で眠りに落ちない場合、金縛りが起きることが多いように思います。
例えば旅先で、歩き疲れているはずなのに頭は冴えてしまって、気がついたら金縛りに遭っていたとか。
そんな場合、宿に霊がいた、と結論づけることは放棄しています。

また、朝方まで原稿を書いていると、寝ようと努力して眠れるものではなく、そんな時期は頻繁に金縛りが襲ってきてます。

しかし、金縛りって、特殊な頸椎の人に起きる自己防衛であって、頭が興奮して眠れないがために、疲れが取れずに困っている身体を急激に休めてくれているのかもしれません。
瞬間的に全身の神経を極度に緊張させることで、筋肉だけでなく脳の興奮まで鎮めてくれるのですから。

もし金縛りが自己防衛的現象だとしたらですが、金縛りが起きているうちは死なない。
金縛りさえ起こす力がなくなってくると、いよいよ死が近いか、頸椎の歪みが戻って正常になったか?

頸椎の歪みは整体教室でお伝えしてるように、頭部第1~3調律点からゆるめることができますが、ここでそれを表現するのは不可能なので、やはり頭蓋骨マッサージが有効でしょう。

ここ半年ほど金縛り君はやって来ませんでしたが、ちょうど先週から金縛り期に入りまして、自分の頭を触ってみたらけっこうヒドイ。
後頭骨が波打ってて、本気でゆるめたら約15分で髪の毛がサラサラになり、眼圧が下がって目が楽になりました。

金縛りにも頭蓋骨マッサージを。