ガザ地区の戦闘は落ち着いたとしても、シリア・イラク・ウクライナは内戦が終わる気配がありませんし、先進国も本気で終らせようとはしていません。
彼ら兵士たちは、相手をいかに多く倒したかを誇らしく語り合うのでしょうか。
晩唐時代に生きた曹松(そうしょう=828年頃~903年頃)の漢詩を思い出しました。
沢国江山入戦図…………
沢国江山入戦図
生民何計楽樵蘇
憑君莫話封侯事
一将功成万骨枯
沢国(たくこく)の江山(こうざん)
戦図(せんと)に入(い)る
生民(せいみん)、何の計(けい)ありてか
樵蘇(しょうそ)を楽しまん
君に憑(たの)む
話(かた)る莫(な)かれ、封侯(ほうこう)の事
一将(いちしょう)功成(こうな)りて
万骨(ばんこつ)枯(か)る
水と緑に恵まれたこの地も戦場になった。
民たちの里山の暮らしは奪われた。
戦場で手柄を立てる話はやめてくれ。
一人の将軍の手柄のために一万人が野ざらしの骨になる。
曹松(そうしょう)の「己亥歳(きがいのとし)」という七言絶句です。
人類はいつになれば武器を手放すことができるのでしょう。