10月に入っても曇天が続いたので気が滅入ってましたが8日から3日間は完全快晴になり、その後も一日に数時間はアルプスが姿を見せてくれてるので4ヵ月ぶりに気持ちが晴れました。
大出(おおいで)公園の眺望テラスから眺める白馬三山と、野平(のだいら)地区からの白馬三山(写真 1・2)。
毎年6~8月の3ヵ月間はアルプスが隠れっぱなしで退屈な期間ですけど、今年は9月もまったくダメでした。暗黒の季節が4ヵ月間は長すぎでしょうに。
10月に入って8日以降からやっと白馬村らしい景色が戻ったんですが、来年もまた同じかと思うと白馬村で過ごす夏は今回を最後にしようかな………………
それで、もうひとつの夢を叶えようとの気持ちがほぼ固まり、なので秋になると夜明け時に見られるモルゲンロートを眺めるのも今シーズンが最後です(写真 3)。
以前にこのコーナーでも少しだけ触れましたが、ボクは若かりしころ観光地で暮らすのが夢でした。けどそんなことはいつしか忘れてしまっていて、白馬村へ移住してから突然思い出したんです。あれれ、今は観光地に住んでるじゃんか、って。
白馬村は一番の憧れだったから嬉しいんですけど住んでみたい観光地ってのはリゾート地ではなく、風情あふれる宿場町とか城下町とか門前町でして、だからそちらへ向かうことにしました。
はっきりさせておきますけど白馬村が嫌いになったわけでもないし、北アルプスの山々を見飽きたなんてこともないですので。山は今でも見足りないです。
けど今の白馬村は土地価格の爆上がり続き、地価上昇率は毎年全国1位。ホテルやアパートの建設ラッシュにより古い民宿なんかが次々と取り壊され、昔から住んでる人は家を売り払って村からジャンジャン流出してます。
ある資料によると2023~25年の3年間で人口の社会増減は、日本人が521人減。人口が8千数百人の村で521人も減ってるんですよ。この数字に自然減は含まれてません。死んだ爺ちゃん婆ちゃんの数は入ってないんです。
一方で外国人は1490人増です。
つまり白馬村は2025年までの3年間で日本人の521人が村を出て行き、外国人はその3倍近くが入って来てるんです。
※この数字には冬だけ白馬村で働く外国人も含まれている可能性があり、役場へ行って住民課で確認したけど詳しくは担当者も把握してませんでした。
そんなわけで、活断層の上に家を建てるなんていう目標はいつしか霧散してしまい、建設ラッシュが続くこの村に“平安”とか“安穏”を感じ難くなってしまいました。
最大の問題点は上の階から響く足音だとか引き出しを開け閉めする音がうるさすぎるってことなんですが、今の白馬村で他へ移るのはほぼ無理です。2階の部屋が空いてるアパートが見つかったとしてもペット可とは限らないし、ペット可であってもここと同じ広さの2LDKだと家賃が18~20万円になってますから。ねっ、無理でしょ。
近隣の市町村も白馬村で物件が見つからない人たちが押し寄せていてるもんだから家賃が急騰してるようだし。
なので次の住処を宿場町で探したら奇跡的に奈良井宿で見つかりました。奈良井宿は旧中山道の宿場町で、ボクの知る限り長野県内では風情あふれる昔ながらの雰囲気が一番です。めちゃくちゃ素敵なんですよ、奈良井宿って。
ですがその物件はアトリエ用に改築してあり、暮らすのには不向きな部分があることが判明して、うーん、ものすごく残念。
そしたらそのオーナーさんが別物件を紹介してくださり、そこは宿場町であり城下町でもある高遠宿の一軒家で、宮大工が建てた素敵なお宅でした。
宿場町としての風情は奈良井宿に敵いませんけど、高遠宿は宿場町としてよりも城下町として知られており、高遠城址(じょうし)公園は日本三大桜の名所にも数えられているんです。
青森県の弘前公園、奈良県の吉野山、そして長野県の高遠城址公園が三大名所なんですって、桜の。
家から高遠城址公園が望めるその物件は独立したアトリエ用のスペースが別で付いていました。
5DK(4LDK?)+1+1の物件で、広い庭付き・大きな蔵付き・桜の名所付き。それで家賃が7万円台って嬉しいですよね。白馬村なら5倍はしますから。
アトリエ用のスペースは10畳ほど。小さなお店にもなるし、占いの館にもピッタリです。やりませんけど。
バーにもできるし貸し画廊にも整体の治療院にもできてしまう。ゆっくり考えます。
もうひとつの+1は屋根裏部屋です。
それと高遠は諏訪までがわりと近くて、諏訪大社の前宮なら28㎞。2028年はオンバシラ大祭なので、それも重要な決め手になりました。
オンバシラ大祭は上社(前宮・本宮)も下社(春宮・秋宮)もともに山出しは4月、里曳きは5月にそれぞれ3日間ずつおこなわれ、その後は諏訪地域のあらゆる神社や祠でもオンバシラを建てるため寒くなる11月まで続くんです。毎回ホテル代にいくら使ってきたことか。それが高遠からだと通えてしまうのでありがたい。
そのような理由から、大好きな白馬村の冬を目前にしてここを出て行くのは断腸の思いなんですが、望むような好条件の物件はなかなか巡り合えないかもしれないので急遽ですが決断しました。
残りわずかとなってしまった白馬村での生活を楽しもうとは思いつつも淋しさは抑えられず、名残惜しい思いでハチと散歩してます(写真 4・5)。
ハチは14歳と2ヵ月で強制的に雪国へ連れて来られ、可愛がってくれる人がたくさんできたのに17歳と5ヵ月でまた見知らぬ地へ行くことになってしまい本当に申し訳なく思ってます。





