日々是白馬村 part 50

白馬村に越す床して1年半が経ち、このコーナーもちょうどpart 50になりました。
そしてハチと過ごした2回目の冬が終わろとしております。まだ終わってませんけど。終わらないでほしい。終わってはいけません。

半年ぶりぐらいに八方尾根スキー場の麓に広がるホテル・民宿街へハチと散歩に行きました。
ここはオーストラリア人多発地帯(みそらの地区)から少し離れてはいるんですが、やはりここもガイジンの集団がウヨウヨしている地帯なので、普段は丸腰で近づかないようにしてます。
※なんて書いてはいますけど、実はハチと散歩していて気持ち良い挨拶をしてくれる確率が圧倒的に高いのはオーストラリア人です。観光客も在住の人も。
狭い道を散歩中、車が来るとハチを抱きかかえて道のふちへ避けるんですが、在住のオーストラリア人は必ずお礼の合図を送ってくれますし。
わざわざ避けているのに知らん顔して通り過ぎる確率が一番高いのは、都会から来た日本人の若い連中です。

話を戻しまして、この地区は学生時代にアルペンスキーの合宿や試合で数々のホテルや民宿にお世話になっているんですが、当時の女将さんたちはもう天国へ行ってしまって寂しい限りです。もう40~50年も昔のことなので仕方ないですね。
ちなみに民宿というのは全国にありますけど白馬村が発祥だそうで、白馬村の中でも八方尾根スキー場の麓、ここ細野地区から民宿は始まったんですって。

懐かしの地区を丸腰で散歩していたらハチが狭い路地へと入っていきました。ボクも通ったことのない路地です。
進んで行くとその先は雪の壁があり行き止まりになっていました。
なのでボクはハチを抱きかかえて通りに戻ったんですが、またハチはその路地へまっしぐらに突き進んで行くんです。他の犬のマーキングが気になるのでしょうか。
けどクンクンするわけでもないので、再び抱きかかえて通りまで戻ってもまた一目散にその路地へ入って行くので、仕方なくそのまま歩かせました。そしたらある場所で突然ハチが座り込んでしまったんです。
足が痛いのかと心配したんですが、痛いときは立ち止まってボクの顔を見上げます。けどそんな素振りはまったく見せなかったので何だろうと思いつつ何気なく目の前を見たら、民宿の屋根から龍神さん?が降りてきてました(写真 1)。

ボクが越す床した理由のひとつはスピリチュアルの世界から距離をおきたかったことにあります。
とにかく世界情勢についての安易なデタラメ陰謀論や無知なインチキ科学の話を聞くのにウンザリしていたからで、信じる前にその分野の書籍を最低でも5冊ぐらい読めってことで、できれば20冊ぐらいは読んでから判断していただきたいのですがどうせ無理でしょうから自分自身を世間から隔離した訳です。まぁ逃避なんですけどね。
それでやっと精神的に平穏な日々をこの村で過ごすことが可能になり、できる限りスピリチュアル的な思想も放棄していました。
けどハチに導かれた手前、半信半疑のまま龍神さんに挨拶をしたらハチはスクッと起き上がってスタスタと広い通りまで戻りまして、恐れ入りました。そういうのはもう嫌なんですけど。

通りを行くとその先には定食屋さんがあります。ときどき来てました。トンカツ定食がたしか税込み1200円か1300円だったはず。
けど、店が変わってました。身売りしたのでしょうか、外国人観光客向けの店になってまして、入り口に貼られたメニューを見たら天丼が3980円。もう無理。絶対に無理。またひとつ馴染みの店が減ってしまった。

その店の向かい側は空き地だったんですが、キッチンカーが並ぶ屋台村ができてまして、お値段はやはり観光客向けなんですが開店準備をしていた皆さんがハチを可愛がってくれました。ありがとうございます。
天気もいいし皆さん優しいのでビールでも飲みたかったんですが車で来ているので諦めて、次は徒歩で来ます。
歩いて来ると40分ぐらいかかるかもしれない(写真 2)。

あんまり天気が良いもんだからその後もハチと雪上散歩を満喫しました。姫川沿いの堤防や野平(のだいら)地区へ行き、わざわざ雪の中へ突入したりして(写真 3・4・5)。

姫川は新潟県の糸魚川を経て日本海へと流れて行くんですが、糸魚川は日本で唯一の“美しい翡翠”が採れる産地です。
成分が翡翠と認定されている石が産出されるのは日本に11ヶ所あるんですが、糸魚川以外の翡翠はどれも緑や薄紫ではなく、見た目がフツーの石なので誰も欲しがりません。可哀想に。ボクも要りませんけど。
白馬村から糸魚川の海岸まで45㎞なので翡翠探しに行きたいんですが越す床してからは一度も行けておらず、姫川沿いを散歩するたび翡翠に想いを馳せていますが、ハチが川沿いを楽しそうに散歩してくれるので今はそれで良しとしてます。
※翡翠が流れ出るのは姫川の支流小滝川なんですが、小滝川・姫川どちらも川に入っての翡翠探しは禁止されていると聞きました。罰則がともなう禁止なのか、お願いベースの禁止なのかは判りませんけども。
ただし、海岸まで流れついたものは拾っても大丈夫のようなので、翡翠探しは糸魚川の海岸でした方がよろしいかと思います。

そうそう、受験シーズンはもう終わったのでしょうか?
阪神淡路大震災で落ちないバスが有名になりましたが、これも落ちないです。どうして落ちないのでしょう?
何がなんでも落ちるつもりがないようなので、受験生の待ち受け画面にしていただけたらと思いまして(写真 6)。